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フィリピンツアー 第11回 (07.09.07 ~ 07.09.10)

天気予報は一週間前からしきりに警告していた。 過去数年間で最も大きな台風の日本列島上陸。 関東に接近するのは7日未明から午前中にかけて ―― つまり、出発日である。

6日の夕方から東京はただならぬ雰囲気に。 立ち込める雲と尋常でない風に、誰もがいつもより早く家路につく。 とにかく飛行機が無事飛び立ってくれますように・・・・・・。

メンバーの一人一人が心から祈る。 メーリングリストが飛び交う。 新幹線が止まり、帰り道の足止めを食らった人もいる。 やりきれぬ不安と、窓を乱暴に叩きつける雨風で、なかなか眠りにつけない。

そんな中迎えた7日の明け方、やはり一向に雨は止む気配がない。 集合時間の変更はなく、相変わらず7時半。 たどり着く保証もなく、メンバーから届くメールの心強い言葉だけを頼りに、それぞれがまだ闇の明けない暴風雨の中、家を出た。

ぱらぱらとみんなが集まり始めた早朝の空港で、お互いの顔を見てひとまずホッと安心する。 そして、一時間遅れで飛行機が無事出発することが確定。

やった!

あと少し台風が早く関東に上陸していたら、もし飛行機が完全に欠航になってしまっていたら、行けなかったかもしれない・・・・・・。 みんなのCMSPへの想いの強さが、台風の脅威を相手に、道を開いてくれた。

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そしてマニラへ無事到着。 波乱万丈だっただけに、喜びもひとしお。 ダイナとキース(孤児院の運営者)から歓迎の言葉を受け、早く子供たちに会いたくなる。

“Your visit is certainly the best time of the year for both us and the children. You are an early Christmas present for them!” (「あなたたちが来てくれる時が私たちにとって一年で一番楽しい時間です。 あなたたちは子供たちにとって少し早いクリスマスプレゼントなのですよ。」)

明日までもう少しの辛抱! メンバー同士で買い出し、夕飯、ダンスの練習に散々笑い、楽しみ、明日への大きな期待に胸をときめかせながら、ようやく就寝。

今回の参加者は39名。 うち初めて訪れるメンバーは16名。 台風の影響で予定の夜の時間に来れなかったメンバーもいたが、翌日の夕方には全員ちゃんと揃う予定。 CMSPへと向かうバスの中は全員の期待に輝く笑顔で明るい。 それを映し出すように晴れ渡る青空が眩しいくらいに広がっている。

CMSPに到着し、高鳴る鼓動を感じながら講堂に入ると、子供たちの透き通った歌声で迎え入れられる。 心がじんわりとあたたかくなっていく。 何時間もかけて一生懸命練習したであろうダンスと歌を披露してもらい、一人一人に精一杯の拍手を返す。 小学生から高校生まで全員が、思い思いに歓迎の気持ちを体いっぱい表現してくれる。

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そして最後を飾るWelcome Song。 これを聴いて感じるものは、言葉にはできない。 きっと体験した者にしかわかりえないであろう。 人と人の大きな絆、大きな愛情を、心で感じるひとときとなった。

そこから始まった2日間は、永遠に続いてほしいと願うような時間であり、だからこそあっという間に過ぎていってしまった。

子供たちが弾けんばかりの笑顔で欲しいものを選ぶ、ドリカム企画のショッピング。 日本の子供だったら日常のひとコマに過ぎないマックでの食事も、彼らにとってみれば大層なご馳走である。 色んなことに興味を持ち始める多感な高校生でも、こんな時くらいしか欲しいものを買ってもらえない。 本当はもっと色んな物がほしいけど、頑張って一つだけ厳選する。 それを、大切そうに抱えて帰る。

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子供たちはいつも、我先にと私たちの手をつないできたり、腕を組んできたりする。 そこには、純粋な気持ちから伝わってくるあたたかなぬくもりがある。 そして、子供たちが普段大人と手をつなげる機会は、そんなにないということに気づく。

後発のメンバーを乗せたバスが到着し、無事に全員が揃う。 再会を果たし、美味しい夕食を頂いた後は、再び講堂で子供たちのパフォーマンスが用意されている。 たくさんの歌と踊りと劇を見せてもらい、子供たち一人一人の才能に驚き、一生懸命さに感動する。 一体どれだけの練習を積み重ねてきてくれたのだろう・・・・・・。

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最後は暗闇の中に浮かび上がる歓迎の言葉が、神秘的で美しい光と共に、熱い気持ちとなって心に届いた。 そして、音楽をかけて、みんなではしゃぎながら踊って、笑って、今日会ったばかりなどということはすっかり忘れて楽しむ。 みんなで一体となって楽しむのに、言葉なんて必要ない。 笑いは、世界の共通言語だと実感する。

See you tomorrow! という言葉を掛け合って、ハグして、お別れ。 今日は、まだ明日会えるから、いい。

翌日、再びCMSPへ。 礼拝に参加し、歌に耳を傾け、キースのスピーチを聞く。 ワンネスのメンバー一人一人が子供たちに与えているものがどれだけ大きいか、またどれだけ感謝しているかを、言葉にのせて伝えてくれる。 そして、代表がワンネスからの寄付金を献上する。 イベントを通して集めてきた寄付金が、こうして直接手渡され、子供たちに多くのチャンスを与えていることが、そこで体感となる。

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ランチの後は、いよいよ「水のイベント」である。 各グループが、胸を期待に膨らませている子供たちのために一生懸命準備をする。 チョコバナナ、ボーリング、ビーチバレー、ゼリー、アイス、的あて、水あめにスイカ割り。 そして何といっても、おっきなビニールプールが2つ。 消防車を呼んで水入れするくらいの大掛かりなイベントである。

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開始時間になると、子供たちがスタンプカードをぎゅっと握り締めて一斉に駆け寄ってくる。 目を輝かせながら、ゲームに参加し、極上のアイスを舐め、おやつの袋を嬉しそうに受け取る。 そして最後はプールに飛び込んで、思いっきり水を掛け合いながら、これ以上ないくらいはしゃぎ、くるくると笑う。 それはすぐに私たちにも感染し、誰もが一緒になってプールに飛び込んで、びしょ濡れになりながら最高の笑顔をみせた。

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最後の夕飯を終えると、いよいよ私たちのダンスの披露の時間である。 汗だくになりながら2晩かけてプールサイドで練習した成果の見せ所。 すぐに会場は一体となって、みんなが一緒に踊る。 踊りまくる。 もうすぐお別れの時間が近づいていることは、なるべく考えないようにして。

だが楽しい時間は本当に過ぎるのが速い。 そのときはあっという間にやってきてしまう。 会場は、みんなの溢れんばかりの想いと、涙と、感謝の気持ちでいっぱいになった。

“Thank you” “I love you”

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子供たちは、信じることしか知らない。 私たちメンバーが、来年また全員戻ってくることを、ひたむきに信じ続ける。 私たちは「精一杯頑張るよ」という言葉しか返せない。 でも「また戻ってきたい」という気持ちには、一寸の迷いもない。 子供たちの信じる心に、応えてあげたい。 一度離してしまった手を、もう一度握り締めたい。

チャリティ。 それは、こちら側が、相手側に、与えること。 そう思って参加した旅。 それなのに、もらったものの方が、よっぽど大きかった。 どんな授業よりも、子供たちの純真な笑顔から学ぶことの方が、よっぽど多かった。

最後に飛行機から送った気持ちは、届いただろうか。 また来年、頑張って行こう。そう心に誓う。

CLUB ONENESS (クラブ・ワンネス) 曽我 佳世子

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